沖縄・石垣島でイザリ漁(夜間干潮狩り)が楽しめる場所とベストシーズン|獲物・必要な道具・安全に楽しむための事故事例まとめ

釣船ミヤギマリン船長

ウムズナー(ウデナガカクレダコ)が食べたくなったのでイザリ漁へ行ってきました(^^)/ 

冬季は漁業シーズンのため、釣り船営業を一時休止しております。6月以降に予約受付を再開する予定です。なお、冬季期間中はご連絡がつながらずご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

目次

イザリってなに?

イザリ漁(いざりりょう)は、浅瀬で行われる沖縄の伝統的な漁法の一つです。特に冬場の夜間大潮の時期に盛んに行われ、漁業者だけでなく、漁業権を持たない一般の人々でも楽しむことができます。ライトなどで海中を照らしながら、海産物を捕まえる漁法です。

石垣島でイザリ漁ができる場所

浅瀬が広がるエリアでは、いざり漁を存分に楽しむことができます。ただし、風が強い日には水面が波立ち、獲物を見つけるのが難しくなるため注意が必要です。風の予報を確認し、穏やかな条件のエリアを選ぶことをおすすめします。

📍崎枝

崎枝の防波堤にある階段を降りると、約300メートルほど広がる浜辺です。夜の静けさの中、すでに2名の先客がいらっしゃり、隣の浜には10組ほどの方たちが灯りを頼りに活動している様子が見えました。狙いのウムズナーも20匹ほど見つけることができました。

石垣島のイザリ漁の獲物

ウムズナー

イザリで捕れる代表的な生物、ウムズナー(和名:ウデナガカクレダコ)

炒めて食べたり、タコ焼きに入れてもOK!

体は比較的小型で、胴体は約5〜8cm程度で長い腕が特徴です。色は茶色や灰色で、環境に応じて体色を変える能力があります。

注意タコ類には漁業権の対象となる種があります。ウムズナー(ウデナガカクレダコ)は漁業権の対象外◎

セーターエビ

セーターエビ(和名:ふとみぞえび)※ふとみぞえび漁業権の対象ではありません。

魚類

・アバサー(ハリセンボン)

・小魚

沖縄・石垣島で見つけても獲ってはいけない漁業権の対象種

一部抜粋

ナマコ

タコ

①ワモンダコ ②シマダコ ③サメハダテナガダコ

貝類

しゃこがい、チョウセンサザエ、ヤコウガイ 等

海藻

もずく、アーサ、ひじき

いせえび

全種

取ってはいけない魚類を採取した場合、最高で「罰金200万円又は3年の懲役」の罰を受けることがありますのでご注意を!

石垣島でイザリ漁ができるベストシーズン

石垣島でイザリ漁が最も盛んに行われるベストシーズンは、11月から2月頃まで、冬場の夜間大潮の時期です。

大潮の日、干潮時間、潮位はアプリや潮見カレンダーで簡単に調べることができます。

APP/潮汐なび

イザリ漁に必要な準備

いざり漁を楽しむためには、しっかりとした準備が不可欠です。

特に夜間の活動では視界が限られるため、道具や安全対策を万全に整えておくことが大切です。

また、水中にはガンガゼ(毒を持つウニ)やオコゼ、クラゲなどの危険な生物も生息しており、うっかり触れるとケガや痛みの原因となることがあります。長靴や手袋を着用し、足元や手を守る工夫をしましょう。

1. 照明器具

  • ヘッドライトや水中ライト

安価なものは明るさが足りないことがあります。ダイビング用などの強力な防水ライトが必要です。

足元を照らすライトに加え、帰る時の目印として海岸線等に置くライトも用意しましょう



2. 捕獲道具

  • タモ網:魚やエビを捕まえるために便利です。
  • ヤス(銛は使用禁止):特にイカや大きな魚を捕る場合に使用します。
  • バケツ:捕った魚介類を一時的に保管するために使用します。ウムズナーは逃げるので蓋つきがオススメです。

3. 防水・防寒対策

  • ウェーダーや長靴:水に入る際に体が濡れるのを防ぎます。
  • 防水ジャケット:水しぶきや冷たい風を防ぐために役立ちます。
  • ライフジャケット
  • 手袋:鋭い貝殻や甲殻類から手を守るために必要です。
  • タオルと着替え:濡れた後に体を温めるために用意します。


4. 安全対策

  • 笛やホイッスル:緊急時に周囲に知らせるために携帯します。
  • 携帯電話(防水ケース付き):連絡手段として必須です。
  • 同行者:夜間の漁では、安全のために一人で行わないようにしましょう。

5. 食料や休憩道具

  • 飲み物
  • 携帯チェア:休憩の際に便利です。

6. 現地情報の確認

  • 潮見表:潮の動きを確認し、最適な時間帯を把握します。

満潮に向かって水位が上昇し、取り残されて戻れなくなることもあるため、事前に潮見表を確認し、安全な時間帯での漁を心がけましょう。


石垣島・イザリ漁の事故事例

石垣島でのいざり漁においても、注意を怠ると事故につながるケースがあります。

暗い中行われることから、転倒や深みにはまったり、潮が満ちてきてリーフに取り残されたりする危険性があります。

深みにはまり溺水

・日 時 :令和2年12月17日 午前4時
・事 故 者:県内在住男性( 30代)
・事故内容 :溺水
【概要】
事故者は職場の同僚3名と計4名でイザリ漁を行うため石垣市の海岸を訪れた。その後、事故者は深みにはまって海水を飲み、自力で深みから脱出したものの、身体が冷えて力が入らなくなったため、同僚に助けを求め、同僚の肩を借りて浜まで戻り、119番通報を行ったもの。その後病院に搬送され、処置の後、帰宅した。

満潮時刻の不把握から潮位上昇により、帰還不能

・日 時 : 27年11月14日 午前2時頃
・事 故 者: 県内在住女性(60代)
・事故内容 : 帰還不能


【概要】
事故者は、友人1名と共に計2名でイザリ漁を行うため石垣市の海岸に訪れた。その後、事故者は友人と別行動で満潮時刻を把握しないでイザリ漁に没頭していたところ、満ち潮の影響で、所々胸が浸かるほど深さがある沖合に立っていることに気づいた。さらに潮位が上がり、事故者は立っていることができなくなり、明かりが見える方向に泳ぐも、陸地には戻れず、付近のリーフ上に立っていたところ、消防の水上バイクに救助されたもの。その後、病院に搬送され、診察後帰宅した

帰還目印不存在により迷走し、帰還不能

・日 時 :平成29年12月29日 午前0時頃
・事 故 者:県内在住男性( 50代)


【概要】
事故者は1名でイザリ漁を行うため石垣市の海岸を訪れた。その後イザリ漁を行っていたところ、自身の位置を見失った。事故者は陸地の方向がわからないまま歩いたたため、陸地には到着できず、潮位が高くなったことから、110番通報を行ったもの。事故者は消防隊員に救助され、怪我がなかったことから、帰宅した。事故者は同所にて複数回イジャイ漁を行っており、普段は陸地に目印としてフラッシュライトを置くようにしていたが、この日は自
宅に忘れ、目印が無い状態で入水していた。

石垣島で安全にイザリ漁を楽しむ為にまとめ

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気象と海の状態を確認

天気予報や潮見表を確認して、風や波が穏やかな日を選び、干潮時刻を過ぎたら陸に戻るよう気をつけましょう。

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ライトの活用

足元を照らすライトを準備しましょう。帰り道の目印になるライトも必要です。

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適切な装備

漁に適した装備を身につけましょう。

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連絡手段を確保

防水パックに入れた携帯電話を持ち、緊急時にすぐ連絡できるようにします。

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単独行動を避ける

複数人で行動し、万が一のときに助け合えるようにしましょう。イザリ漁の計画を第三者にも伝えておきましょう。

以上。イザリ漁についてまとめてみました!安全対策をしっかりと行い、楽しい漁の時間をお過ごしください!

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